コラム TAKESHITA SANGYO

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コラム 賢人の思考 ー強みシリーズその2「強みはダイアの原石」ー

2021.05.10

2017.02.13-22

熊倉 百音子先生に、シリーズでポジティブ心理学のコラムを執筆いただいております。

第2回目として、「強みはダイアの原石」について書いてもらいました。

自分の強みとは何なのか、その強みをどうしていけばいいのか、自分を活かすヒントになると思います。

道具を買いかえるのように、自分の性格を変えることなどできません。自分という道具(性格)を見極め、どのように使いこなすかが大切ではないでしょうか。

ぜひみなさまにもコラムを読んでいただきたいと思います。

 

【著者】

熊倉 百音子 氏

 熊倉百音子氏

  

【プロフィール】

東京生まれ ㈱クオリティ・アンド・バリュー代表取締役

コミュニケーションインストラクター 

NLPマスタープラクティショナー

ドイツ・ポジティブ心理学マスタープラクティショナー

立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了 

立教大学社会デザイン研究所 研究員 (TEAM DIAGRAM所属)

「誰も教えてくれなかった 患者さんの心をつかむデンタルコミュニケーションメソッド」(医歯薬出版社・共著)

 

 

テーマ : 強みシリーズその2「強みはダイアの原石」

 

先日、東京都心のデパートに行きました。例年年末のデパートは混み合うものですが、今年はずいぶんと寂しかったですね。コロナ禍の影響かなぁと思いながら、1階のジュエリー売り場を覗いてみて、少しほっとしました。マスクをつけた若い女性たちがガラスケース越しに何やら品定めしている姿が見られました。これこれ、これもこの季節の風物詩。恋人へのおねだりか、自分へのご褒美か。楽しそうな彼女たちの様子はコロナ時代の重苦しさを一瞬忘れさせてくれました。

ジュエリーの王様ダイアモンド。その美しさや希少性から非常に価値が高いとされています。けれども考えてみれば、元の姿は鉱物、石ころのようなものです。固い岩盤から掘り出され、ブリリアントカットという特殊な技術で加工されることであの、唯一無二のダイアモンドとしての価値が付加されるわけです。

 

わたしたちの「強み」も固い岩盤に埋まったダイアモンドの原石のようなものです。自分の内側に存在する、けれども意思を持って掘り出し、磨かなければ価値あるものにはならないんですね。

「誰でも強みがあるんですよ」という話をすると、

「いやぁ、わたしには強みなんてないですよ」

と、否定的に返されることがあります。

この5年ほど「強み」の講義やワークショップを行ってきて思うのは、多くの人が自分自身を肯定的に観ることに慣れていない、ということです。

「いやいや、わたしなんて・・・」と一歩引いて目立たないことが日常化しすぎてしまって「強み」を含めた自分の特徴を真っ向から考える機会がなかなかないのではないかと思います。

 

 

アリストテレスが説く「最高最善」の徳性

「プレゼンが上手な人」「数字の計算に強い人」

あなたの職場にも優れた能力のある人がたくさんいると思います。けれども、その優れた能力は「強み」とは少し異なります。

「プレゼン上手」はいわばその人の「CAN=○○が出来る能力」です。「強み」とはその人の根本的な人格に基づいた特徴のことを指します。

例えば、親は自分の子に「こんな人になってほしいな」と思い描きますよね。その時に「プレゼン上手な子になってほしい」とは思わないでしょう?「思いやりのある子」「逞しさを持った子」とか、人としての在り方を願うものです。

「強み」は人と比較して考える、比較優位性のある特徴ではありません。むしろ誰でも自分の中にある「最高最善の自分を表現するための特徴」です。最高最善なんてわからない、という人はこんな風に考えてみてください。

 

・自分で自分のことが好きだと思えたとき

・誇りを持てたとき

・いきいきとしていたとき

 

上記の質問をしていくと、多くの人は懸命になって頑張っていた自分を思い出したり、何かに熱中しているシーンを頭に思い描きます。このときに反映されるのが、ポジティブ心理学で考えられている、人格の土台を支える特徴の一部である「強み」です。「強み」は、古代ギリシアの哲学者であるアリストテレスが説いた最高善の概念から研究されたものです。

前回の強みの1回目でお伝えした、わたしの強み「話しかけられやすさ」はわたしの特徴である「明るさ」や「親しみやすさ」や「柔らかさ」が表現されたもの。そしてこの状態はわたしにとって、とても自然なものです。頑張って「話しかけられやすい私でいよう」と努力しているわけではありません。「わたしがわたしらしくあれる」状態であり、繰り返し現れる感情と行動のパターンといえるものです。

 

あるリーダー候補の強みとは?

以前、ある企業で「強み」のワークショップを行ったときのエピソードです。

Aさんは上司から期待されている次期リーダー候補でした。部下の面倒見がよく、人を育てるのが上手いAさんでしたが、リーダーとしての自分にいまひとつ自信が持てず、そんな自分に迷いがあるようでした。

「いやぁ、強みなんてありますかね」と最初は及び腰でした。

けれども、「強み」とは人と比べて優れた能力ということではなく、自分が自分らしく活躍しているときの特性である、と理解されたときに皆の前でこんなシェアをしてくれました。

「自分はもともと人見知りでリーダーシップはない、と思っていたのだけど、人の話を聞いたり、人の気持ちはわかる。それに人の強みに敏感だと思う。それを生かしていけばいいんだと思った。」

この気づきがあってAさんは自分に自信が持てるようになったんですね。「強み」を自覚したことで周囲への関わり方が積極的になり行動が変わり、今はリーダーとして活躍されています。「強み」を見つけて活かすことはその人が持つ本来の特徴を活かすことであり、成功や幸福、健康に繋がることが多いと考えられています。

 

「強み」は見つけて育てていくもの

これまでお伝えしてきたように、自分の中にある特徴をどう捉えるか、が重要です。まずは、肯定的な目であなた自身をみてください。それが最高最善の強みを見つけるファーストステップです。

ダイアモンドも最初は石ころです。気付かれずに掘り出されずにいたら、磨くということをしなければただの石ころ、美しく輝くことはありません。

掘り起こし、磨いていって「強み」にまで育てていくのはあなた自身なのです。

2017.02.13-22

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