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コラム 賢人の思考 ~ クレジットカードを紛失して知ったこと ~
2025.01.14
2025.01.14
久しぶりに八星 篤(はちぼし あつし)氏にコラムを執筆していただきました。今回は【顧客対応】がテーマです。現在当社につきましても、お客様への向き合い方や姿勢について改めて考える時間を設け、経営理念や行動指針の見直しを行っております。私は「お客様が当社を選んでくれいるので、当社がお客様へ愛情でお返しするのが当たり前」と常々スタッフに伝えています。八星氏のコラムから、お客様への向き合い方について今一度考えてみてはいかがでしょうか。
【著者】 つくだ社会科学研究所 代表 八星 篤(Atsushi Hachiboshi)
1972年 東京大学経済学部卒業
同年 第一勧業銀行入行
1996年 広報部長
1997年 企画室長
1998年 横浜支店長
2000年 執行役員調査室長 兼 第一勧銀総合研究所専務取締役
2002年 みずほ銀行執行役員調査部長 兼 みずほ総合研究所専務取締役
同年 みずほ銀行退職
2003年 株式会社サカタのタネ監査役(社外)就任
2008年 株式会社サカタのタネ取締役(社外)就任
2013年 株式会社サカタのタネ取締役辞任
現在、危機管理、経済・金融を中心に幅広い講演・研修活動に従事 。なお、八星氏は高杉良著「金融腐食列島」シリーズの登場人物のモデルの一人と言われている(八星氏が第一勧業銀行総会屋事件時の広報部長時代がモデル)
テーマ クレジットカードを紛失して知ったこと
2023年9月以来長らくご無沙汰いたしました。この間、私は半年間長引いたコロナの後遺症がやっと回復に向かった矢先に、インフルエンザに罹患し、コロナ後遺症も復活してしまいました。まさに味気ない正月を過ごした後、2024年2月、不注意で椅子から転げ落ち、左鎖骨を骨折しました。全治3-6か月と診断され、その間、運動は大きく制限されました。やっと体が動かせるようになった時には、猛暑の時期になっていました。運動不足、後遺症の影響で筋力や集中力の低下等で、コラムを執筆する持久力がありませんでした。高齢者にとっての感染症や思わぬ怪我の影響については、体験者としての思いをいずれ書かせて頂きたいと考えています。
前置きが長くなりましたが、本題に入ります。
10月気候もだいぶ落ち着いてきたので、JRと都バスで横浜での同窓会に行った。
私はクレジットカードを4枚1つのカード入れに入れて持ち歩いていた。横浜駅の構内で買い物をするまでは確かにクレジットカードはあった。家に戻ったのは午後9時ごろ、ネット通販で買い物をしようとして、カード入れが無いことに気が付いた。家の中、服やカバンを隅々まで探したが無い。どこかで落としたことがはっきりして、しばし呆然とした。ともかく、JR東日本と都バスに電話して遺失物の届けをした。もっとも、落とした場所がはっきりしているわけではなく、終電、終バスのも時間があるので連絡は早くても明日になるとのことだった。ただ、電話はすぐにつながるし、対応はとても親切だった。明日まで出てくるのを待とうか、それともカードの紛失届を出そうか一瞬迷ったが、24時間カードが使えるところもあるし、タッチだけで暗証番号が不要な場合もあることを考えて、紛失の連絡をすることにした(幸い、1枚だけだが一番使うカードは家に置いてあったので、他が使えなくても当面は大丈夫と思った)。まず、一番古くから使っているカード会社の紛失、盗難専用の有料電話に電話した。専用電話だからすぐにつながると思ったが、「サイトを見ろとか顧客サービス向上のために電話内容は記録する等」が長々と流れた後もダイヤル音が鳴るばかりで、全くつながらない。5分以上待って、他のカード会社に連絡しなければと思い、別の電話で他の3社に電話した。他社はすぐにつながり、カード番号はわからなくても、住所氏名等で紛失届はすぐ完了した。いずれも、同時に再発行手続きができるとのことなので、それも依頼した。JRでは警察にネットで遺失物届ができるとそのやり方教えてもらい、それもやった。それでも、最初に電話をしたカード会社の電話はつながらない。40分以上経ってやっとオペレーターが出てきた。「お待たせいたしました」とマニュアル通りの声が流れ、紛失を伝えると、再発行しますかと言われた。そこで「他社ではすぐにつながったのに、あなたのところだけ40分もかかった。もちろん再発行するつもりはないが、なぜ、紛失・盗難ダイヤルでこんなに時間がかかるのか、その理由を聞きたい」というと「お客様から、そのようなご意見があった旨、関係の部署に伝えます」との返事があった。「今後どのような対応をとるのか、その返事が欲しい」というと、その旨も伝えますとの返答だった。他社とのあまりの違いにあきれてしまった。おそらくオペレーター不足のためとは思うが、それにしても、緊急性のあるものまで絞るのは会社として顧客をどう考えているかの表れと思う(もちろん、その後、どのような対応をとったのかについての連絡は一切ない)。
翌朝、午前7時ごろ都バスの深川営業所から電話があった「朝早くからご迷惑かとも思いましたが、ご依頼のありましたカード入れが見つかりましたので、ご心配されているとも思いお電話を差し上げました」「恐れいりますが、運転免許証等をお持ちになって営業所にお越しください」と大変丁寧で心のこもった電話があった。昨日のカード会社の対応と都バスの対応の差は何だろうか。私は、顧客の立場に立って物事を考えるかどうかという点が大きいと感じた。もちろん、個人の差はあるだろうが、いつでもまずは顧客の立場に立ってみるということは、組織の考え方、その方針に沿った教育、それが可能となる体制整備がないとできないことだと思う。なお、私は今回のことで、複数のカードを一緒に持つことは、便利だがリスクもあるということだ。早速、分散して持つことにするとともに、不要なカードは処分することにした。もちろん、あのカード会社のカードを真っ先に処分した。
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竹下産業の広報部からのレポートです!
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