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コラム 賢人の思考 ~「まねっこ学習は最強!~モデリング」~
2022.09.05
2022.09.05
熊倉百音子先生に「モデリング」についてコラムを書いてもらいました。
学ぶという言葉は、真似ることから来ていると聞いたことがあります。現在、私は大学院に通っていますが、大学院に行って成長した身近な知人がおり、私も彼と同じく成長したいという想いが強くなったことがきっかけとなりました。そのように、真似ることは良いことではありますが、熊倉先生のご指摘の通り、負の点もあることも注意せねばなりません。
皆様にもこのコラムを読んでいただき、気づきを得ていただけましたら幸いです。
【著者】
熊倉 百音子 氏
【プロフィール】
東京生まれ ㈱クオリティ・アンド・バリュー代表取締役
コミュニケーションインストラクター
NLPマスタープラクティショナー
ドイツ・ポジティブ心理学マスタープラクティショナー
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了
立教大学社会デザイン研究所 研究員 (TEAM DIAGRAM所属)
「誰も教えてくれなかった 患者さんの心をつかむデンタルコミュニケーションメソッド」(医歯薬出版社・共著)
テーマ 「まねっこ学習は最強!~モデリング」
日本では夏休みになるとお盆の頃に故郷に帰る人が多い。久しぶりに会うおじいちゃんやおばあちゃん、親戚一同と年に一度か二度の再会を楽しむ習慣がありますね。ここ最近はコロナ禍で思うように故郷に帰れず、仕方なく都心で過ごしている家族が多かったみたいですが、今年はどうなんでしょう。いまのところ、行動制限は出ていませんが感染者数の激上がりぶりに躊躇している人は多いのではないでしょうか。コロナももう3年目の夏なのになかなか元通りには戻らない、本当に悩ましいことです。
親戚一同が集まりで面白いのは、年々成長して大人になっていく子どもたちの変化を見守ることでもあります。幼児だった子が小学生になって、敬語を使うようになったりすると、おお、大人になったなぁと感慨深かったりする。年下の子が年上の子の身振りや格好をしきりに真似する時期ってあるものです。お姉ちゃんが持っているヘアアクセサリーを同じようにしたがる妹、お兄ちゃんが使う口癖をしきりに真似る弟。人って誰かを真似ることによって新しい行動ができるようになったり、知恵がついたりするものなのですよね。
この“まねっこ学習”のことを心理学では「モデリング」といいます。「あんなふうになりたい」と憧れる対象やお手本の行動や態度を真似て身に着けることです。なにかを学ぼうとするとき、たいてい人は誰かを「モデリング」しています。
スポーツの世界では例えば、憧れの大谷翔平選手のフォームを真似てうまくなろうとする野球少年たち。日本の伝統芸能の世界でも師匠の振る舞いを観察してまずは真似ることから身に着けていく「守・破・離」が学びの基本です。真似ることはオリジナリティがない、と揶揄されがちですが、真似るお手本から大事なエッセンスを学びとるには適した学び方です。
ちなみに、「モデリング」は1960年代にアルバート・バンデューラという心理学者が提唱した学習理論ですが、「守・離・離」は能の創始者である世阿弥が約600年前にも前に世に示した概念。日本文化の奥深さ、恐るべし、です。
ビジネス分野でも「モデリング」は頻繁に用いられます。○○さんのプレゼンスタイルは説得力があるから私もやってみよう、とか。あの人の問題解決の思考プロセスは自分にも使えるとか学んでみよう、など。スキルを「モデリング」して学ぶということはよくあることです。
「モデリング」は学びの方法として優れたものではありますが、逆に良くない行動も知らずのうちに身に着けてしまうのでこの点はご注意を。
「上役への忖度」や「コミュニケーションの悪さ」など、褒められない組織風土がある場合も新人さんは「モデリング」してしまうことは多いです。朱に交われば…ということですね。家庭内でも大人が行う暴力や悪態などの行動パターンを子供が「モデリング」して学校で再現して問題になる、なんていうことがあります。良くない学習も取り込んでしまう、ということがあるようです。
わたしが今、「モデリング」していることは2つあります。
ひとつは趣味のスイミングのクロールのフォーム、もうひとつは仕事である心理学の講義で、学生へのファシリテーション方法です。どちらも「ああなりたい」というモデルがいて、その行動を観察して学び、さらに本人に質問したり自己分析したり、試行錯誤しながら身に着けています。さて、どれだけ自分のモノにできるのか、学びの楽しさと難しさを同時に味わっています。
皆さんはどんな「モデリング」を実践していますか?
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竹下産業の広報部からのレポートです!
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