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コラム 賢人の思考 ~人材育成に関して~
2020.04.06
2020.04.06
前回に引き続き、ビジネスコンサルタントの高円寺 頸(こうえんじ けい)先生に、「人材育成」をテーマにコラムを書いてもらいました。
心理学者アルフレッド・アドラーは、「全ての問題は、対人関係にある」という言葉を残していますが、その対人関係の問題を解決する鍵となるのが「横の関係」であるとも述べています。上司と部下の関係であっても、縦の関係でコミュニケーションをとるのではなく、横の関係でコミュニケーションをとることが重要であると私も考えます。
高円寺先生のコラムの中の山本五十六の言葉、私の心に強く響きました。
みなさんも是非ご一読ください。
【著者】
高円寺 頸(こうえんじ けい) 氏
【プロフィール】
平成3 4 株式会社博報堂入社
平成19 4 博報堂香港駐在
平成30 3 株式会社博報堂退社
平成30 5 株式会社金属商社入社
令和元 9 退社
現在:株式会社P4Next特命顧問
ビジネスコンサルタント、研修講師、カウンセラー
【記事】
テーマ : 人材育成に関して
〇 私は長く広告バカでありました
広告代理店に入社し、退社するまで結局27年間過ごしました。しかしその中には、何年か広告作りから少し離れた時期があります。とある中堅化粧品会社に広告マーケティングアドバイザーとして出向しました。実はこの時が自身にとってものすごい転機になりました。それまであまり広告のセオリーなどを正式に導入したことのない会社にアドバイスする、というミッションを与えられ私は出向しました。意気揚々と、自分のこれまで培った知識を伝授しようと意気込んで乗り込みましたが、全くうまくいかなかったのです。一方的に広告のあるべき論を上から押しこもうとして、相手に受け入れてもらえませんでした。
悩みました。それまで、広告業界で曲がりなりしもトップクラスの業務を最前線でこなしてきた私の言葉が届かないのです。徐々に話し込み、わかりあってきてようやく気付いたことは、私が広告のことは分かっていたものの、このお客さんのことを外側からしか理解していなかったことでした。広告代理店が外から対応しているのは「広告課題」でしかありません。しかしお客様にとっては「経営課題」として扱われることもあります。つまり、外部の業者としての対応であれば広告課題で充分であるのが、内部に籍を置いて共同で業務を行うのならば、広告課題として扱うだけではだめだったのです。もっとわかりやすく言えば、経営課題としての広告の位置づけを理解しないとアドバイスが成立しなかったのです。よって、それに気づいた私は、教える以前に、この会社のことを教わることにしました。
〇 教えることは教わること。教わることは教えること
社会人になってからの「教える」は、ものすごく注意が必要であると考えます。学校の様に「教える」役割の人と「教わる人」が明快ではない。教わる人も、生徒ではないのです。その業務を成し遂げるための共同業務者であって、生徒ではない。必要な情報を、必要に応じて提供しないといけない。つまり社会での教えることの原則は、情報共有であり、上下の関係があるものではないのです。この考えが後の私の人生にとって、ものすごく重要な価値観になりました。このような価値観を抱くようになった私は、人材の育成、社内教育に強い関心を持つようになり、キャリアカウンセラーの資格を取るきっかけにもなりました。
以上は私事のまくらです。本題は以下。
〇 社会人教育の核心的な言葉と出会いました
会社の経営者の方から、3番目ぐらいの悩みは人材育成であるという話をよく聞きます。しかしこれが、外部の教育機関や人材系のコンサルタントに発注すると意外と大掛かりな3点セットがやってくる。
・労務管理
・人事管理
・評価制度
である。至極もっともなのであるが、このようなたいそうな仕組みの導入をする前に、経営陣として納得のいく志が欲しいはずである。その志にふさわしい言葉を私は見つけました。山本五十六の言葉です。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」
というので有名な格言です。しかしこの言葉、実は冒頭だけであって、さらにその続きが存在しています。その続きがまたいいのです。続きは以下
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」
この一連の言葉の中に、現代社会のビジネス社会での人材育成の心得と方法論の示唆がすべてつまっています。
この言葉通りに行えばいいのです。
・ティーチング
・エデュケーション
・ラーニング
・アクティブラーニング
・オンザジョブトレーニング
・オフザジョブトレーニング
・コーチング
・カウンセリング
・コンサルティング
・傾聴
・自己承認
・自己開示
・自己実現
までのすべての要素が五十六の言葉に含まれています。
何をどうするかをやみくもに考えるよりも、五十六の言葉を忠実に現場に当てはめていきさえすれば、人材育成は完成します。上意下達が当たり前の組織、軍隊にいながら人材の育成をこれほど的確に、しかもその考え方はいたって近代的で山本五十六のすごさに脱帽です。
現代、社員教育制度も進化したテンプレートはたくさんあります。大いに活用するべきだと思いますが、この五十六の言葉の共有と浸透をしてからでも遅くはないと思います。
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