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民泊施設のリネン導入・交換はどう行う?リネンの種類・交換方法・価格相場を紹介
2025.09.04
2025.09.04
民泊運営に欠かせないリネンの基礎知識を解説します。民泊に適したリネン類の選び方や交換作業の手順、ホストが気になる価格相場のほか、交換作業の手間やコストを抑えるために、管理会社への委託という選択肢も紹介します。
民泊運営において、きちんと手間をかけて行う必要があるのがリネン交換です。シーツや布団カバー、枕カバーといったリネンは、ゲストに清潔で快適な空間を提供するために欠かせないものだからです。
しかし、リネンの洗濯・乾燥・交換といった作業は時間も労力もかかり、さらに予備のリネンを含めた購入コストも無視できません。
この記事では、民泊で使用するリネンの種類や相場、交換作業の流れ、管理会社への委託といった選択肢まで、リネン交換に関するポイントをわかりやすく解説します。
リネンとは「リンネル(亜麻の繊維を用いた織物)」の総称で、宿泊施設や介護施設、医療機関などで使用されるシーツや寝具カバーなどを指します。民泊施設の清掃作業では、シーツ、布団カバー、枕カバーがリネン交換の対象です。バスタオルやフェイスタオルなども繊維のアメニティーですが、リネンとは区別するケースがあります。
民泊において重要なリネンの一つが、シーツです。シミや汚れ、シワのあるシーツは、衛生面での不安を招き、民泊施設の評価低下にもつながりかねません。そのため、予備を含めて複数枚を用意しておき、スムーズな交換ができるよう整えておくことが推奨されます。
民泊では「ボックスシーツ」を使用するホストも多く見られます。これはマットレスにかぶせるだけで簡単にセッティングできるため、作業効率が高く、清掃スタッフにとっても負担が少ないのが特徴です。
一方で、高級感を演出したい場合には、ホテルライクな印象を与える「メイキングシーツ(フラットシーツ)」を採用するケースもあります。ベッドメイキングの手間はかかりますが、美観や高級感を重視したい場合に適しています。
布団カバーは、家庭用の既製品を使っているホストもいます。こうした布団カバーは、カジュアルで親しみやすい印象を与えられるものです。デザインの選び方はホストのセンスによって異なり、各部屋で異なる柄や色を使い分けてアクセントを出す場合もあれば、全室で同じデザインを採用し統一感を持たせるスタイルもあります。
特に長期滞在のゲストや家族連れの利用が多い民泊施設では、布団の使い心地や清潔感が評価に直結します。
枕カバーもシーツや布団カバーと同様、肌に直接触れるリネンのため衛生面が非常に重要です。こちらも、家庭用のものを使用するホストがおり、デザインや素材の質感で親しみやすく安心感のある部屋を演出できます。
ただし、枕カバーは「におい」が目立ってしまうと、衛生管理が行き届いていないと評価が下げられてしまうことも。使用頻度や洗濯回数を考慮し、他のリネン以上に小まめな買い替えや交換が求められます。
また、ホテルのように1台のベッドに枕を2つ並べるケースもあります。その場合は枕カバーも2枚必要となるため、不足しないよう多めの枚数を準備しておきましょう。
民泊運営においてリネン類の選定はゲストの満足度と運営効率の両面に関わる重要な要素といえます。
ホテルのような高級リネンを使えば確かに見栄えは良くなりますが、その分、多額のコストと管理の手間もかかってしまい、すべてのホストにとって現実的とはいえません。そのため、コストを抑えつつ、ある程度の耐久性を兼ね備えた家庭用リネンを採用するホストが多く見られるのです。
家庭用といっても、現在は業務用に匹敵する高品質のものも少なくありません。特に、繰り返し洗濯をしてもダメージを受けにくい耐久性と、乾きやすい素材や加工が施された製品を選ぶことで、コストを抑えつつ運営の手間も低減できます。
ただし、価格の安さだけを基準に選ぶのは注意が必要です。安価で低品質なリネンはすぐに傷んだり毛羽立ちや色落ちが起きたりしてしまうので、結果として頻繁な買い替えが必要になりコストがかさむ場合もあります。そのため、多少の初期費用がかかったとしても、品質の良い家庭用リネンを選ぶことが賢い選択につながります。
ちなみに、自前で洗濯するのではなく外部業者にクリーニングを委託している場合でも、リネンそのものの質が低ければダメージを避けられず、短期間での買い替えを余儀なくされてしまうため注意しましょう。
実際に民泊ホストがリネン交換を行う際、どのような流れで行っているのでしょうか。詳しい手順とともに流れを見ていきましょう。
ゲストがチェックアウトしたら、まず行うのが使用済みリネンの回収と新しいリネンへの交換です。シーツや布団カバー、枕カバーはすべて回収し、清潔な新しいリネンと入れ替えるのが基本です。
ただし、清潔なリネンであったとしても、交換の際に丁寧な作業を心がけないと仕上がりの見た目が悪くなってしまい、ゲストに不衛生な印象を与えかねません。そこで、リネン交換の際には以下のポイントに注意が必要です。
ボックスシーツの場合はマットレスの角にフィットさせて引っ張りながらかぶせると、ピンと張った美しい仕上がりになります。メイキングシーツ(フラットシーツ)の場合は、四隅をしっかり固定し、中心から外側に向けてシワを伸ばすのがコツです。また、マットレスの四隅にシーツをきれいに畳んで折り込むとホテルのような高級感も演出できるでしょう。
布団カバーや枕カバーには、中の布団や枕を固定するために紐がついていたり、外側にファスナーがついていたりするタイプがあります。これらをきちんと閉じておかないと、だらしない印象を与えるだけでなく、カバーと本体が固定されず本来の機能が果たされません。
ファスナーは最後までしっかりと閉め、スライダーを端まで押し込みズレないようにしましょう。紐がついたカバーの場合はすべての箇所をほどけないようにしっかりと結びます。
回収したリネンは洗濯前に必ず汚れの有無をチェックしましょう。シミや異物が残っている状態で洗濯してしまうと、汚れが落ちにくくなるだけでなく他のリネンへ汚れが移ってしまうこともあるためです。
軽い汚れであれば洗濯機で洗い、血液や食べこぼし、化粧品などの落ちにくい汚れがある場合には、洗剤をしみこませたガーゼや布で優しく叩いて処理しましょう。それでも汚れが落ちない場合には、新しいリネンに交換する必要があります。
洗濯前に汚れを見落としてしまうこともあるため、洗濯が終わったら再び全体を見て汚れがないかを入念にチェックしましょう。落ちきらなかった汚れがあれば再度洗濯を行うか、新しいリネンに交換する必要があります。汚れを見落としそのまま放置しておくと、清潔感を損ないレビューでのマイナス評価にもつながるため要注意です。
また、洗濯を繰り返すことで生地のダメージや色あせが生じるケースも少なくありません。清潔であったとしても見栄えが悪くゲストに悪い印象を与えてしまうため、ダメージが目立ってくる前に新品のリネンへの入れ替えを検討しましょう。
民泊の運営を一からスタートする際、多くのホストが気になるのはコストの問題ではないでしょうか。リネン類を一から揃えるとなると、ひと部屋あたりどの程度の費用がかかるのかを紹介します。
リネンの種類 |
価格相場(シングル用) |
シーツ |
3000~5000円 |
布団カバーセット(掛布団カバー・敷布団カバー・枕カバー) |
2500円~5000円 |
合計 |
5500~1万円 |
上記はあくまでもシングルベッド・シングル布団用の価格相場です。たとえば、定員2名の民泊の場合、シーツ2枚と布団カバーセット2組が必要となるため、合計約 1万〜2万円が相場となります。加えて、交換用と予備のリネン類も含めて3セット用意するとなると、概算で3万〜6万円程度の初期費用が発生する計算となります。
加えて、使用しているうちに汚れや破損が発生した場合には随時新たなリネンの購入が必要となるため、ランニングコストも考慮しておきましょう。
民泊運営において、使用済みのリネン類をどこで洗濯・乾燥させるかはホストにとっての悩みどころです。
たとえば、宿泊予約が入っていない日であれば洗濯機の騒音を気にする必要がなく、ゲストが宿泊する室内やベランダに干すことも可能です。民泊施設内に洗濯機が備わっている物件ではホストが自ら現場で作業を完結できるため、専門業者にクリーニングを依頼するよりもコストが抑えられる利点があります。
しかし、チェックアウト後すぐに次のゲストのチェックインが控えている状況では注意が必要です。たとえ一部屋でもリネンが干されたままの状態でゲストを迎えてしまうと、「清掃が終わっていない」「プライベート感がない」といった印象を与えてしまい、評価に悪影響を及ぼすリスクがあります。
こうしたリスクを考慮し、個人で民泊を運営しているホストの中には自宅でリネンの洗濯を行っているケースも見られます。
自宅での洗濯はゲストの動線と重なる心配がなく、時間を気にせずリネンを干したり天候を見ながら調整したりと柔軟に対応できるのがメリットです。しかし、洗濯物が民泊のリネン類だけでいっぱいになってしまう点は、デメリットです。
ここまでの内容をご覧になって、「リネン交換って、思った以上に大変……」と感じた方もいるのではないでしょうか。シーツやカバー類を複数セット用意するだけでも数万円の初期投資が必要なほか、使用後の洗濯や乾燥、交換作業には手間も時間もかかります。
民泊ホストの業務はリネン交換に限らず、予約管理やゲスト対応、備品補充、設備のメンテナンスなど多岐にわたります。特に他の仕事と兼業しているホストにとっては、すべてを自力でこなすのは現実的に難しいケースも多いでしょう。
このような課題を解決するために、リネン交換や清掃を管理会社や清掃代行業者に委託するというのも一つの手です。たとえば民泊の運営会社の中には、リネンの交換はもちろん、清掃、ゴミ回収まで一括で対応している会社もあります。プロによる安定した清掃品質に加え、リネンの洗濯や管理を行う必要がないため、ホストの負担を大きく削減するとともにコスト低減にも貢献します。
民泊施設にリネンを導入する際には、耐久性が高いリネンを選ぶことが求められます。また、交換の際にも小さな見落としがゲストからの低評価につながることもあるため、シワや汚れの見落としがないよう、細やかな気配りが欠かせません。
とはいえ、ホストがすべてを手作業で管理するのは現実的に難しいもの。竹下産業が連携する民泊運営企業では、リネン交換や清掃までを一括で任せられるサービスも用意しています。当社が専門とするゴミの回収も含めご提案することが可能です。
さらに、当社では現在パートナー企業を募集中です。「日本の民泊を清掃の力で支えたい」という企業様は、ぜひ一緒にこの業界を盛り上げていきましょう。
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