2016.10.31
ハインリッヒの法則(別名:ヒヤリ・ハットの法則)を一度はお聞きになったことがあるかと思います。
1件の重大事故の下には29件の小さな事故が発生しており、その小さな29件の事故の下には300件のヒヤリ・ハットした経験があるという、事故発生の確率現象を科学的に説明した法則です。
よく安全教育などの場で説明される定番ネタですね。
さて、これを知れば本当に事故が減るのでしょうか???
下の図①を見てください。
三角形の300の下に「リスク源」や「ハザード」がありますが、実はこのヒヤリ・ハットの下に隠れたリスクの源や因子を事前に見つけ、その根を断つことが本当は大切なのです。
「リスクアセスメント」などと呼ばれ、工事現場や生産現場でよく行われている活動です。
根本原因であるリスクの根を事故が起こる前に断つことで、三角形が少しずつ小さくなり、事故が減少していくという仕組みです。
次に図②を見てください。
この法則を見つけたハインリッヒさんは、事故原因にも言及しています。
1回目のコラムで大手広告代理店の過労自殺と六本木鉄パイプ落下事故を取り上げましたが、それらの事件・事故の原因を「管理者の欠陥」と「コミュニケーション不足」と述べました。
ハインリッヒさんも事故の原因の第一位に「管理者の欠陥」を挙げています。
事故の原因の30%がこれに当たります。
私は多くの事故に接してきましたが、経営者や管理者から事故の原因をお聞きすると、決まって「部下の能力不足」を挙げる声を耳にします。
第三者である私の目から見て「果たして本当にそうなんだろうか。
あなた自身が普段から事故に対する意識が低く、管理不足だったのでは?」と思っていました。問題が起こった時こそ、自らにベクトルを向けないと何も解決しないのではないでしょうか。
「トップの意識が変われば部下も変わり、組織全体も変わる」、それは今も昔も変わらないように私は思います。
大森英直 (株式会社ジェイアイエヌ リスクコンサルティング担当執行役員)
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