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コラム 賢人の思考 ー Belief ビリーフ ~ それはあなたを伸ばし、あなたを阻むもの ー
2021.12.30
2021.12.30
今年も1年が終わろうとしておりますが、皆様にとってはどのような1年になりましたでしょうか。
今回は熊倉百合子先生に「Belief ビリーフ」というテーマでコラムを書いていただきました。ご自身の仕事に対する信念・価値観を点検していただき、新しい年の仕事の糧にしていただきたいと思います。-彼を知り己を知れば百戦殆からず
【著者】
熊倉 百音子 氏
【プロフィール】
東京生まれ ㈱クオリティ・アンド・バリュー代表取締役
コミュニケーションインストラクター
NLPマスタープラクティショナー
ドイツ・ポジティブ心理学マスタープラクティショナー
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了
立教大学社会デザイン研究所 研究員 (TEAM DIAGRAM所属)
「誰も教えてくれなかった 患者さんの心をつかむデンタルコミュニケーションメソッド」(医歯薬出版社・共著)
テーマ:Belief ビリーフ ~ それはあなたを伸ばし、あなたを阻むもの
このコラムを書いている2021年12月末、国内各地でワクチン接種がかなり進んでいます。ワクチンは完全な解決策ではありませんが、それでも多くの人々が接種後に「これで孫に会える」と喜んでいるのをみると、精神的な安心材料にはなっているようです。
それにしてもこれまでの約2年もの長い間、新型コロナウィルスの治療に関わり続けている医療従事者の皆さんの献身的な貢献には、本当に心から頭が下がります。大変な労働環境に加えて一部の心無い人たちからの差別発言、多くの理不尽さを乗り越えて仕事に邁進しておられる。そもそも医療従事者の皆さんというのは、病気を抱えた人に寄り添い、サポートすることがミッションです。精神的・肉体的にもタフネスさを要求される医療職は仕事だからといって誰にでもできることではないなぁと常々思っていました。
わたしの友人には、医療に携わっている人が何人かいます。面白いことにその多くが子どもの頃から親に
『将来は人を助けられる仕事をしなさい』
と言われてきた、と話してくれます。
彼ら、彼女らの心の中には「仕事とは人を助けること」というビリーフ Belief(信念・価値観)が長い時間をかけて育まれ、大人になって医療に携わるという選択に繋がったのだろうと思います。
★ビリーフ 信念や価値観というもの
ビリーフとは信念・価値観という意味です。自分が信じていること、大切に考えていることであり、思い込みでもあります。
ビリーフは子どもの頃からの刷り込みや経験がもとになって出来上がったある種の固有化された観念です。
「都会の人は冷たい」「痩せている人は神経質」「ブランド品は良い」
これらは「地球は丸い」とか「太陽は東から登る」といった科学的な事実とは異なり、根拠はないけれども一般的に「そういうもんだ」と信じられているビリーフです。
社会の変化によってビリーフも変化します。
「男は仕事、女は家庭」「男の子は泣いてはいけない」「女の子はおしとやかに」という
男女の役割に関する古いビリーフは、昔は当たり前として通用していたものですが、現代社会にはそぐわず、変えていこうという風潮が高まっています。
先ごろ、「女性の会議は長い」「女性っていうのは競争意識が強い」と言った元首相がいましたが、これはこの方固有の強烈なビリーフ=思い込みです。
ビリーフはあくまでも経験からくる因果関係を一般化したものです。元首相の言動は極端な例ですが、人の思考や行動を促す前提条件になっていることがわかります。
★可能性を伸ばすビリーフと足かせになるビリーフ
ビリーフには2種類あり、自分に活力をくれるビリーフ、逆に自分に制限を与えるビリーフがあります。
「やればできる」「最後にはうまくいく」「人生は幸せのためにある」
これらは人がやる気になったり、可能性を追求していく力づけになることから
エンパワーメントビリーフ(Empowerment Belief)と呼ばれます。
一方で、「人は信用できない」「仕事は苦しいものだ」「恋愛は人を狂わすものだ」といったビリーフは人を立ち止まらせ、行動を制限するリミティングビリーフ(Limiting Belief)です。
どちらのビリーフも「良い、悪い」ということではなく、これまで生きてきた中で自分を守り、育んでくれたものです。しかし、間違った思い込みが原因で身に着けたリミティングビリーフは人に恐れや怒り、嫌悪といったネガティブ感情を抱かせ、視野を狭めます。その結果、ものごとを回避する傾向が強くなります。
★ビリーフを発見する
人は、仕事・お金・人間関係・健康・恋愛・人生・・・とあらゆるものにビリーフを持っています。
今回は「仕事」についてのあなたのビリーフをみてみましょう。
以下の、文章のブランクを埋めてみてください。なるべく直感的に思いついた言葉を出すことがコツです。
★仕事に関するビリーフ
1,わたしにとって良い仕事とは「 」である。
2,仕事が出来るとは「 」ということだ。
3,仕事は人を「 」にする。
4,わたしにとって仕事は「 」に等しい。
5,絶対にやりたくない仕事は「 」である。
6,仕事をしすぎると「 」になってしまう。
7,わたしにとって忘れられない仕事とは「 」である。
8,現在の仕事はわたしにとって「 」なものである。
9,将来やってみたいのは「 」な仕事である。
10、父は仕事を「 」だと思っていた。
回答すると仕事に関するビリーフが多様な角度から見えてきます。何を大切にして、何を嫌だと思っているのか、目指したいのは何か、普段考えても見なかったことがわかるはずです。そこには自分を元気づけるエンパワメントビリーフ、制限になるリミティングビリーフ、どちらもあり、そのビリーフ=信念・価値観が根付いた体験が自分の過去の体験の中にあります。
出来れば、他の人にもやってもらってお互いにシェアしてみてください。自分と人の違いにきっとびっくりするはずです。ビリーフというものは人それぞれ、固有のものなのだということがわかると思います。
次回は、2種類のビリーフをもう少し深堀りしていきます。
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