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コラム

コラム 賢人の思考 ~オジサンをデザインする~

賢人の思考

今回も石川 雄一 先生に「オジサンをデザインする」というテーマでコラムを書いていただきました。弊社ホームページコラム『賢人の思考』を始めて約一年半が経ちますが、多くの執筆者が共通して言及されていることが、学び直しの重要性です。

進化論を唱えたダーウィンも「強い者・賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ」と言っていますが、まさに私たちも変化への適応が求められていると思います。

当コラムの初回に執筆いただいた故 眞崎 達二朗先生がよく口にされていた「ヒトは学びでしか変われない」という言葉を改めて想い出します。

 

  • 故 眞崎 達二朗先生の初回コラムURL

https://www.r-station.co.jp/column/column_5864/

  • 宗野 永枝先生の学び直し(リカレント)をテーマしたコラムURL

https://www.r-station.co.jp/column/column_5994/

 

 

【著者】

石川 雄一 氏

 石川雄一氏

【プロフィール】

慶應義塾大学経済学部卒業後、東京海上火災保険株式会社(現:東京海上日動火災保険㈱)に入社。主に国内営業畑を歩み、近畿業務推進部長、札幌中央支店長などを歴任。

55歳で自動車メーカー保険代理店の常務取締役となり、経営と人材開発に尽力。

退任後、大型自動車メーカー関連会社参与を経て退職。

 

2017年に立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科入学し、2019年3月に修士課程修了。MBA(経営学修士・社会デザイン学)。

2020年4月からは新たに立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科博士課程に在籍し、企業組織に関する研究の傍ら、セミナー講師など精力的に活動している。

 

  • テーマ オジサンをデザインする

 

 働かない中高年社員(おじさん)についての3回目になります。「妖精さん」とか「オブジェ社員」などずいぶんな言われ方をされていますが、さらにコロナ関連の働き方改革の文脈で「働かないおじさん」というラベリングが社会課題として取り上げられ、社会的排除の意識につながりかねない危険性を感じます。そこで3回目は、彼らへのエールで締めくくりたいと思います。

 

この原稿を書き始めた4月20日の日経電子版に「さらば平等、新人から給与格差 ソニーの覚悟」という記事が載りました。「正社員のかたちって何だろう。ソニーがたどり着いた答えの一つが、初任給は横一線でスタートという平等原則の見直しだった」と続きます。

 

新入社員は、3か月の見習い期間を経て正式配属される時点でランク付けが行われ、早くも給与に差がつけられるのです(200万円もの格差!)。すでに新卒採用の段階からジョブ型を導入し、年功ではなく担当するジョブに見合った変動給与になります。そして新人にそれなりの給与を支払うために、すでに全社員の4割を占めた管理職のリストラを行い、「名ばかり管理職」を降格させ人件費を削った、というのです。

 

 ソニーのように年功制を維持しなくなれば、妖精さんやオブジェ社員は大幅な減給になります。自らの専門能力を発揮できなければ、いたたまれなくなるでしょう。この流れは早晩多くの企業に取り入れられ、中高年はまさに危機に立たされることになります。

 

前回中年社員向けのキャリア研修についてお話ししました。自分がおかれている状況を理解し、明日に向かって立ち上がろう、との励ます内容でした。研修後には、目からうろこで頑張りたい、と皆さんおっしゃいます。しかし多くの人は、時とともにその決意は薄れていきます。残念ながら、急速な環境変化が認識されていないと感じます。

 

筆者は「オジサンをデザインする」という研究を行っていますが、この視点で考えてみたいと思います。

 

デザインの第一歩は学びなおしです。この道は沢山用意されているので、踏み出すことができさえすればよい、にもかかわらず受けた研修の熱が冷めてしまう原因の一つは、背中を押す前のワンステップが不十分だからではないかと考えています。

 

それはまず、自らを深く振り返ることであり、中年期におけるクライシスを認識することです。中年期には様々なブレーキが待ち構えています。多数の障害によるつまずきが、モチベーションにボディ・ブロウのように効いてくるのです。健康問題や体力・記憶力の低減、家庭環境の変化、子供の教育や親の介護、会社では責任の重圧、昇進競争の分岐点、マネジメントの多様化、組織のフラット化、ジェンダー、ハラスメント、コンプライアンス、リスクマネジメント等々、のどに引っかかった小骨のような、少しずつの積み重ねが大きなストレスとなって襲うのです。それまでに築いた自分のスタイル、自信、こだわりなどが少しずつ色褪せ、何かおかしい、これでよいのかと悩む、しかし人には言えない状態、いわばアイデンティティの揺らぎ、これが中年期のクライシスです。

 

これを十分に認識し整理してからでないと、新しいチャレンジをスタートすることはできません。自分だけのせいではない、誰もが陥るクライシスなんだと認識しましょう。仕方ないのです。背伸びしなくてよいのです。自分を見つめ腹に落としてから前を向く、これが重要です。団塊世代のように、年金で暮らせる時代ではなくなりました。年金が遠のけば、もっと長く稼がねばならないかもしれない。しかし、これから大切なのは、稼ぐ仕事だけでは終ってはいけないということです。

 

人生の再デザインを考えましょう。副業、越境、社会貢献、趣味の世界でも仕事と並行してすぐにできることがあるはずです。学びだって大学院は難しくても放送大学、通信教育など極めて多彩なプログラムが用意されています。残業などなくなるのだから、セカンドライフに時間を割けるはずです。定年退職はいつか必ず来ます。その先もまだ長いのです。その時はセカンドライフが中心の生活になります。人生を充実したものにするには、現役時代からセカンドライフを並行して育てておかなければなりません。

 

団塊以前の世代では、退職後アクティブシニア(アクティブに行動するシニア)は2割くらいだと言われています。しかしこれからのシニアは、会社一辺倒でなくて良いのです。出世できなかったらむしろラッキーと思ったほうが良いかもしれません。

 

一つ例を出します。現在コロナ対策でテレワークが当たり前になりましたが、これに素早く対応できているでしょうか。多くの中高年がITに苦手意識を持っています。社内業務のIT化が急激に進展したときに、置いていかれた経験を持つ人も少なくないと思います。入り口で脱落した方も多いのですが、進化のスピードはものすごく、そのころから比べると格段に易しくなっています。例えばテレビだってIT化されていて、紙のマニュアルはないし、易しくないと思っていませんか。でも実はそんなに難しくはないのです。リモコンを持っていろいろ触ってみたらわかります。案外易しいのです。苦手意識を捨て、部下や奥さんに頼る生活はやめて、自分の人生を自分でデザインしなおしてみませんか。

 

ヒントとして、ライフストーリーを思い出して下さい。子供のころ得意だったこと、やりたかったこと、あこがれていたこと、忘れていたことなど何かあるはずです。食わず嫌いをやめて、こだわりを捨ててチャレンジしてみましょう。

 

シニアの大きなマーケットを見据えて、先端技術はますます使いやすくなるはずです。モニターであるシニアは、積極的にそれを使い、声を出していきましょう。

 

「働かないおじさん」のラベリングは日本経済にとって決してプラスにならない。「オジサンのデザイン」こそポストコロナを切りひらくパワーになることを、利口な学者やメーカーは気づいているはずです。

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