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コラム 賢人の思考 ~経営に活かす!リカレント教育(学び直し)とは~
2019.05.20
2019.05.20
今回は働きながら学び直し(リカレント教育(注1))の経験をされた宗野 永枝先生にコラムを書いていただきました。
という私も仕事をしながら、現在、日本大学商学部に通っております。
先般コラムを書いていただいた眞崎達二朗先生も常々「ヒトは学びでしか変われない」と言われておられました。
井の中の蛙大海を知らず(注2)ではないですが、通常業務の忙しさにかまけてしまうと、時代の流れや環境に乗り遅れてしまいがちです。
これは個人だけでなく、会社(組織)でも同じことが言えるのではないでしょうか。
学び直しの中で、自社や同業者とは異なるさまざまな人達の出会いは、我々に多くの気づきや発想を与えてくれます。
宗野先生の学び直し(リカレント教育)の経験と提言は、今後の企業経営や人材育成において大いに参考となると思います。
ぜひご一読ください。
(注1)「リカレント教育」とは
https://bizhint.jp/keyword/58648
(注2)「井の中の蛙大海を知らず」とは
http://kotowaza-allguide.com/i/inonakanokawazu.html
宗野 永枝(むねの ひさえ)氏
総合事務用品メーカー・卸の経営管理部門に勤務。
2015年春、通信制の大学卒業。
在学中は「首都圏の在留ベトナム人・およびそのコミュニティのサポートサービス」を研究し、卒業後はラーニングアドバイザーも務める。プライベートでは「船橋ベトナム同好会」にてベトナム人と日本人のコミュニティを結ぶ活動を開始。現在は第一子の育児のため休職中。
今ではよく耳にする「リカレント教育」。
総務省によるとその定義は、「リカレント教育は、就職してからも、生涯にわたって教育と他の諸活動(労働,余暇など)を交互に行なうといった概念」とあります。
私の場合はリカレント教育を生涯教育として広義に捉え、仕事と両立したオンライン大学での学びの体験を共有させていただきます。
2012年の決断
私は30歳の春、ひとつの大きな決断をしました。
それはまさに「大学に入り直す」ことでした。
きっかけは2011年東日本大震災。今の会社に中途入社した2年目のことで、事業も大きなダメージを受けました。
私は総務という職種柄、組織を安全に継続する職務だったにもかかわらず、震災に直面した時に主体的に動く事ができなかった自分に憤りと危機感を感じていました。
そこで「ゼロからスタート」すべく、学び直しという大海に出航することを決意したのです。
大学で得たもの
私が入学した大学は経営学部、4年制のオンライン通信教育でした。
新たなことを集中して学ぶインパクトはもちろん大きかったです。
が、それよりも学びのプロセスが、ビジネス以外でも役立っていると感じています。
例えば、マーケティングやITなど未知なる分野への好奇心、楽しんで自分の限界に挑戦するマインド、多様なクラスメイトの中で客観的に自分を見つめる視点。
共に学ぶクラスメイトは、年齢も幅広く60代から下は10代まで、職種も業種も医師、教師からエンジニア、飲食店経営など多様。
通勤電車の中での講義視聴とオンラインディスカッション、週末や深夜のビデオ会議。24時間が貴重で、寝る間が惜しいと感じ、環境を変えるために引っ越しもしました。
学びにエンゲージしながら、課外活動や海外留学も経験し、小さな失敗は数々。。。しかし今は、失敗から成長した部分を見出し、次に活かそうという未来を見る自分がいます。学び、行動する過程で「失敗しても学び続けよう」「まずやってみよう」という思考がインストールされたのです。
リカレント教育の功罪
それでも、リカレント教育には組織にとってメリットとデメリット両方あると言えます。
メリットは、仕事との両立によって実践的な学びになりうること、学びを職場で共有することで周囲にも効果が波及すること、社外のネットワークが拡がり新規ステークホルダーの開拓に繋がる可能性があること、などが考えられます。
一方デメリットは、社内のコミュニケーション機会が減るリスク、時間的な制約から一時的に所属組織へのコミットが低下するリスク、また外部からのリクルートや起業志向により離職するリスクがある、ということです。
ちなみに、実際私は上司に辞職を申し出た経験があります。(その際はあまりの無謀さに助言いただき、思いとどまりましたが)複業が認められつつある流れもあり、離職以外の道を探って今に至ります。
リカレント教育を経営に活かす提案
そこで、私が経営者の方や管理職の方へ職場内で提案したい点が3つほどあります。
ひとつめは、アウトプット、フィードバックの機会を創出すること。
ふたつめは、できれば複業などの新たなキャリアの形を許容すること。
みっつめは、学びを止めさせない環境をつくること。
というのも、リカレント教育の効果は、所属する組織の理解度・許容度によって、大きく異なってくると感じるためです。私が大学入学から卒業後も学びを続けられてきた背後には、上司や同僚、会社の理解や応援がありました。上述の3つの提案は、私の上司が、私の学びの姿勢を理解し、直接的・間接的にサポートしてくれた形です。会社からは資金的な応援はありませんでしたが、日常での声かけやアウトプットの場を提案いただくことは大変ありがたいものでした。休職中の今も「復職後も期待に応えること」を常に意識できているのは、この経験があったからだと言えます。
最後に
リカレント教育の体験について思うままに綴りましたが、私の大学では、「ライフタイム・エンパワメント」という言葉に代えていました。つまり、元気と勇気を注入し続けるような生涯教育、という意味です。
文字通り、母校や後輩には生涯関わっていきたいと思いますし、どんな形でも生涯学びを続けていくこと、それによって同じ志の仲間を増やしていくこと、それがリカレント教育の本来の意味であると考えます。
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