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コラム 賢人の思考 ~航空機の事故について その③~
2019.04.22
2019.04.22
飛行機の想い出
「航空機の事故について その①」の記事で、「私は小さい時から現在まで乗り物が大好きで、鉄道や民間航空のことを良く記憶しています。」と書きました。
昭和36年10月、私の新婚旅行は京都でした。
当時片道の航空券がひと月の給与と同じくらい高価だった時代ですが、私は往復とも飛行機を選びました。
当時航空機の旅は少しばかり不安と隣り合わせで、親類からは「何も往復共飛行機にしなくても、せめて片道は鉄道にしたら」と言われましたが、私に取っては乗りたくてたまらなかった夢の実現でした。
往路は米国のコンベア440メトロポリタン・客席数52席、Pratt&Whitney のエンジン2基を備えたプロペラ機で鈴鹿の上空で大きく揺れました。
帰路はオランダ・フォッカー社のジェットブロップ機フレンドシップ・客席数40席でした。帰路のフレンドシップの乗り心地の良さは今も鮮やかに思い出されます。
当時新婚旅行で搭乗すると申し出ますと、「寿搭乗券」が綺麗な袋に入れて発行されました。
そして、往復とも機長がチケットにサインをして下さいました。
新婚旅行から43年、平成16年(2004年))12月11日全日空の知人のご好意で、帰路にサインをして下さった吉池庄三元機長様に、羽田空港でお目に掛かることが出来ました。
再度下記のサインを頂きました。
吉池元機長様は、戦争中15歳で陸軍航空隊に入隊、飛行兵として戦われ、同期の88人の戦友は24人になりました。
戦後独学で操縦士免許を取得、再びパイロットになられました。
昭和30年全日空の前身「日本ヘリコプター」に入社され、全日空の歴史と共に多くの飛行機を操縦された方です。
これまでのお話は単に私の思い出話に過ぎませんが、吉池元機長様から頂いたお手紙の中身が重要です。
「二伸・同封申し上げまましたもの(フレンドシップのネクタイピンです)ご存じのこととは思いますが、
全日空に25機導入致しましたフレンドシップの終航に当たり記念として作製、就航乗務した多くの乗員が使用致しているもので、粗品ではございますがお届け申し上げます。此の25機は当時の全日空に「起死回生」の勢いを与え、且つ十余年間運航に1機の損傷も生ぜず、再び外国の大空に快翔の機会を得たことは、全日空の整備陣、そして運航の陣営として大変誇りに思っております機種で、諸外国でも類い稀なことと存じております。」
とのことです。
航空機の事故は、航空界会社の整備陣と運航者の努力で防げる部分があるということを、全日空はフレンドシップの運航で実証されたのだと思います。
私自身の経験から、航空会社の整備陣・運航者のご努力で、航空機の事故が少なくなることを心から希望致します。
(完)
【著者】
眞崎リスクマネジメント研究所
代表 眞崎 達二朗(まさき たつじろう) 氏
【略歴】
眞崎リスクマネジメント研究所代表。安全サポート㈱特別顧問。
京都大学法学部卒。1957年住友銀行入行し、本店支配人などを経て、同行退職後、山之内製薬株式会社役員、銀泉株式会社役員など歴任。
中小企業庁「中小企業BCP 策定運用指針」作成プロジェクトの有識者会議メンバー。
【著書】
「危機管理対策必携 事業継続マネジメント(BCM)構築の実際」、「急がれるBCPの導入とキヤッシュフロー対策」、「災害危機管理読本」、「企業コンプライアンス」ともに共著
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