2018.07.13
情報管理や労働安全衛生、BCP(事業継続計画)など、自社にとっての重要なリスクに対し、各社様々なリスク対策を行っていると思います。
しかし実際には、必要に迫られ取組んでみたものの持続不可能であったり、苦心して作成したマニュアルも机の中で眠ったままになってしまっているケースが多いように見られます。
そうならないためには、どのようにリスク管理を行えばいいのかを考えてみます。
国際標準化機構のリスクマネジメント規格であるISO31000では、リスク管理を図1のプロセスで実行するように定めています。
このリスク管理のプロセスの中で重要なポイントになるのが
①「組織の状況の確定」すなわち組織の目的(効用や目指すべき姿)を明確化させること
②「コミュニケーション及び協議」いわゆるプロセスにおけるコミュニケーションとなります。
リスク管理が企業風土にまでなっていない組織に欠けているのも、上記2点ではないでしょうか。
リーダーが組織をどうしたいのかを明確にしないまま、取引先からの要求や要件といった外部要因による刺激により必要に迫られてリスク管理を行うことは、陥りがちな「マニュアルを作っただけ」のリスク管理の典型的な例です。
また、組織における横断的なリスクコミュニケーション(注)の欠如が、リスク管理を「企業風土」にまで育てることが出来ない原因にもなっています。
リスク管理に限らず、組織が行うあらゆるプロジェクトの持続可能性とその成功の行方は、リーダーによる目的の明確化とコミュニケーション(特に「対話」)にあるのではないでしょうか。
(注)上野(2005)は、リスクコミュニケーションとは対話することと定義している。企業のリスクコミュニケーションとは、企業が事業を推進するにあたり、ステークホルダー、とりわけ一般消費者との間でリスクに関する情報を交換したり、共有すること。さらにリスクコミュニケーションは、社外のステークホルダーに対してだけでなく、社内の従業員に対しても同じように対応する必要性が一段と高まっていると述べている。出典:上野治男、2005、「現場で生かす リスクマネジメント」、ダイヤモンド社
大森英直 (株式会社ジェイアイエヌ 取締役 リスクコンサルティング担当)
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