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コラム 賢人の思考 ~ ストレスとうまくやっていく 2 ~
2023.03.20
2023.03.20
「ストレスとうまくやっていく」シリーズを前回に続き、熊倉 百音子(くまくら もとこ)氏に執筆いただきました。ストレスについてはマイナスイメージしかなかったのですが、今回のコラムを読んでストレスはプラスにもなることがよく分かりました。とても興味深い内容のコラムですので、前回も含めぜひ読んでいただきたいと思います。
前回のコラムはこちら
https://www.r-station.co.jp/column/column_7840/
【著者】
熊倉 百音子 氏
【プロフィール】
東京生まれ ㈱クオリティ・アンド・バリュー代表取締役
医療系専門学校にてコミュニケーション授業を担当する講師
新聞コラム連載中「今日もココロをストレッチ」
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了
立教大学社会デザイン研究所 研究員 (TEAM DIAGRAM所属)
「誰も教えてくれなかった 患者さんの心をつかむデンタルコミュニケーションメソッド」(医歯薬出版社・共著)
テーマ:
ストレスとうまくやっていく 2
前回は、ストレスと人間の歴史について。太古の昔からあるストレスですが、狩猟時代の人間のストレスと現代人のストレスは全く異なるため、私たちの脳はなかなかうまくストレス対処できない現状がある、というお話でした。
そもそもストレスとは、外部から刺激を受けた時に生じる緊張状態を指します。外部からの刺激とは、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、そして不安や悩みなどの心理的要因、人間関係や仕事などの社会的要因など。つまり日常の中で起こる様々な変化がストレス要因となりえます。
ストレスのもとになる出来事や状況のことをストレッサーと呼びますが、ストレッサーになりえるものは実はたくさんあります。仕事の異動、起業、解雇、病気、離婚、受験、介護など、傍から聞いても「大変ですね」と声をかけたくなるような出来事はもちろんですが、結婚、出産、留学、昇進、入社、といったハレのイメージがあるような出来事であっても本人にとってはストレスになることがあります。
下図はワシントン大学で調査されたストレスランキングです。1968年という古い資料、対象もアメリカ人でもあり、今の私たちの状況とは異なる点もありますが、人が何にストレスを感じるかがわかります。必ずしもネガティブな出来事に遭遇した時だけではなく、ポジティブな出来事であっても人はストレスに感じます。いつもの日常を変えることは人にとって「ストレス」の原因になりえるのだということです。
(出典)『ホームズとレイのストレス度表(社会的再適応評価尺度 The Social Readjustment Rating Scale (SRRS))』
変化がストレスになりえるんだったら、人生はストレスだらけじゃないか!?と思いますよね。
そうなんです。日常的にストレス原因になるストレッサーは溢れている、だから上手に付き合う方法を知っていることは自分で自分の心を守り、心の健康を保つことにつながります。
ストレス対処をすることをコーピングといいますが、自分で対処できるセルフケア方法をいくつか知っておくといいのではないかと思います。
さて、ストレスについてのイメージを聞いてみるとたいていの人は「辛いもの」「悪いもの」「できれば避けたい」とネガティブなイメージでとらえています。
けれども、ストレスは必ずしも悪者ではありません。
ストレスマネジメントで著名なケリー・マクゴニカル博士の研究にはストレスと人の認知についての興味深い結果が語られています。
「ストレスは健康に悪いからなるべく避けたり減らしたりして管理する必要がある」と考える人にとってストレスは有害となり、逆に「ストレスは役に立つから、なるべく受け入れて利用してうまく付き合っていく必要がある」と考える人にとっては、自分自身を成長させ、成功への道を拓く有益なものとなります。ちょっと信じがたいことですが、人はものごとの捉え方によってストレスホルモンや成長ホルモンの分泌が変わり心身に影響を与えます。その結果、思考を現実化させることがあるのだそうです。
「ストレスは有害」と考えればその通りに体に影響を及ぼし、「ストレスは有益」と思えばそのような作用をするわけです。
つまり、本人がどう捉えるかによって、毒にも薬にもなるのがストレスということ。
これまではワルモノのイメージが強いストレスですが、ちょっと考え方を変えた方が良いようです。
「ストレスは人生のスパイスである」
と言ったのはストレス研究で著名なカナダのハンス・セリエ博士です。その言葉通り、日常をピリッと整える、良い刺激にするには、自分の身に起きていることをどのように捉えるか、
がカギのようです。
次回は実際のストレスコーピングを考えてみましょう。
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