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コラム 賢人の思考 ー なぜオンライン打ち合わせは早く終わるのか その2 ー
2022.05.23
2022.05.23
諸説ありますが、非言語コミュニケーション(non-verbal communication)の占める割合は7割とか9割とか言われておりますが、いずれにしても非言語コミュニケーションは相手を感じる重要な要素となります。私も企業様に営業に行くことが多いのですが、「人は0.2秒で好きか嫌いか決める」と昔読んだ本に書いてあったので、訪問先のドアを開ける瞬間を大切にしています。
コロナ禍で人と会うことの大切さを改めて感じております。
前回に続き、熊倉百音子先生に「なぜオンライン打ち合わせは早く終わるのか その2」を書いていただきましたので、ご一読ください。
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【著者】
熊倉 百音子 氏
【プロフィール】
東京生まれ ㈱クオリティ・アンド・バリュー代表取締役
コミュニケーションインストラクター
NLPマスタープラクティショナー
ドイツ・ポジティブ心理学マスタープラクティショナー
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了
立教大学社会デザイン研究所 研究員 (TEAM DIAGRAM所属)
「誰も教えてくれなかった 患者さんの心をつかむデンタルコミュニケーションメソッド」(医歯薬出版社・共著)
なぜオンライン打ち合わせは早く終わるのか その2
前回からの続きです。
オンラインコミュニケーションはコロナ禍であっという間に浸透し、多様な使い方と利便性をもたらしました。そんな中、「オンライン打合せは短時間で終わっていい」という友人の言葉にちょっと引っ掛かり、無意識に解を探していたところ、コミュニケーションに関わる脳の活動について研究している東北大加齢医学研究所所長の川島隆太教授の研究発表に出会いました。
『オンラインコミュニケーションでは相手との脳のシンクロが起きない、故に情報伝達は出来るが心の繋がりまでは難しい』
ということでした。
楽しくコミュニケーションしている相手とは脳の活動にシンクロ、つまり同期が起こることは以前から知られていました。この脳のシンクロを促すものは相手とのアイコンタクト(視線を合わせる)などの非言語のコミュニケーションです。川島教授も『オンラインコミュニケーションでは、画面に映った相手と視線が合わない、微妙に音声がずれることが紙芝居と話しているような感覚を生み出し心が繋がっている感覚がしない』と言っています。
人はコミュニケーションの相手に対して言語だけではなく非言語でもやりとりをしています。視線を合わせたり、頷いたり、ペースを合わせたり、ほとんど無意識に「ラポール」を構築しようとします。
「ラポール」とはコミュニケーションの土台になるような安心・安全の感覚のことで、非言語情報のやりとりで得られるものです。人はお互いの関係性を良好にしたい、という無意識の欲求がある、ということを前提条件にしています。視線が合うとか頷くとか、些細なことのようですが、良いコミュニケーション、すなわち心が繋がるコミュニケーションをとろうと思ったら、基本的で大事なことなのです。
さて、オンラインコミュニケーションが短時間で済む理由がわかってきました。それは非言語情報のやりとりを省く傾向があるからです。視線も合わず、言葉の間もとりづらいオンラインコミュニケーションは非言語情報をないものとして一方的に話すことが常態化しやすいものです。相手とのあうんの呼吸を調整する必要がない分、時間短縮できるわけですね。
効率的といえば効率的。けれども、効率の裏には必ず抜け落ちていくものがあります。
川島教授の研究ではさらにこう続いています。
『心の繋がりが感じられないオンラインコミュニケーションが続くと、人と関わってはいるが孤独と感じるようになる』
オンラインコミュニケーションは今やなくてはないものになっています。決して否定するものではありません。だからこそ、さらなるテクノロジーの進化を望みます。画面に映る相手と「ラポール」が感じられるような未来が早く来てほしい、と個人的には考えます。
それまでは、オンラインの使い方を見直すのはわたしたち人間の役割です。たまには不便を承知でわざわざ人と会い、四苦八苦しながらでもコミュニケーションをとることが人の心身の安定には必要なのです。
オンライン好きの友人には次回会った時にこの話題をふってみようと思います。
春は出会いの季節です。コロナ禍は続きますが、心の繋がりは人にとって必要なもの。実際に人と会うことでしか得られないものがあるのです。
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