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コラム マネジメントについて考えるvol.1 ― 基本となる良好な人間関係づくりについて ―
2020.10.12
2020.10.12
弊社顧問の大森英直氏に、これからシリーズとしてマネジメントについて連載いただきます。
大森氏と出会って6年が経ちましたが、これまで二人で力を合わせ、新しい試みや従業員教育に取り組んできました。
大森氏は「自分が学んだ知識を、竹下産業で実験させてもらう」といつも言ってくれています。
わたしも新しいことが好きなのでそれに応え、ホームページ、リスクマネジメント、集客など、おおむね成功してきたと思います。
いつでも経営について相談できる戦友がいることは、とても幸せなことだと感じます。
わたしの戦友のコラムを、もし良かったらご一読ください。
○プロフィール
大森 英直(おおもり ひでなお)氏
竹下産業株式会社顧問
日本ホスピスホールディングス株式会社 戦略本部担当部長
事業創造大学院大学 非常勤講師(リスクマネジメント)
マネジメントについて考える
― 基本となる良好な人間関係づくりについて ―
すべての人に必要なマネジメント能力
マネジメントはすべての人に必要な能力である。それは組織の上司と部下だけではなく、先輩と後輩、親子関係であっても同様で、誰もがマネジメントとは何かを理解し、その能力を獲得しなければならない。だが、それらは個人の経験則で語られることが多く、理論として学習する場が少ないのが現状だ。
個人の経験則は主観に大きく影響されるため、変化が著しい現代社会では通用しない場合も少なくない。現に学問の世界で語られるマネジメントやリーダーシップなどの理論も、時代とともに変容している。
社会心理学の父と言われるクルト・レヴィンが残した「良い理論ほど実践的なものはない」という言葉の通り、過去にマネジメントを実践した多くの先人達の経験則を集め、定量的・定性的の両面から分析し、導き出された共通の法則である “理論”こそ、次に続く部下や後輩たちの学びになるのではないだろうか。
部下や後輩と良好な対人関係を築くには
マネジメントの定義は学者によって千差万別だが、「良好な対人関係なくして良好なコミュニケーションは生まれず、良いコミュニケーションなくして良いマネジメントはできない」というのが私の持論だ。そこで、マネジメントとは何かを語る前に、どうすれば部下や後輩と良好な対人関係を築くことができるのかを考えてみたいと思う。
まず“人との接し方”であるが、マネジメントサイドは「横の関係」を心がけることが肝要だ。人間はほとんど無意識に、地位や立場などを基準にして、とかく相手との関係に優劣をつけたがるものだ。心理学者 アルフレッド・アドラーは、その優劣をつける関係を「縦の関係」と表し、支配と服従の構造からなる、競争心を煽り争いの絶えない親子関係的なもの(ファシズム法)と、甘えと思いやりの構造からなる、相手を思いやることで相手の上に立とうとする母子関係的なもの(アナーキズム法)があると説いている。それに対して「横の関係」は、協調が生まれ良好な対人関係を構築できる、平等の関係である(民主主義(デモクラシー)法)と述べている。
次に“人の視方(みかた)”であるが、スキルだけでなく「コンピテンシー」も含めて人を評価することが重要ではないだろうか。元来、人の能力には2種類あり、仕事ができる・勉強ができるといった本能から成り立つ能力“スキル”と、その人の存在で周りが明るくなる・安心できるといった、環境との相互作用で発揮される能力、“コンピテンシー”がある。
人は往々にして表面化されたスキルのみで他人を評価してしまいがちだが、上に立つ者は特に、このコンピテンシーも含めて評価すべきではないだろうか。
成果さえ出せば良いという人間が、組織に悪影響を与えるという場面をよく目にするが、それはスキルのみを評価するマネジメントサイドの問題でもある。
「横の関係」を築き、「スキル」だけではなく「コンピテンシー」も評価することで、一人ひとりの価値や存在意義をマネジメントサイドが見出すことができれば、部下や後輩は安心してコミュニケーションをとることができ、気づきやアイデアが生まれるといった好循環を生み出す組織を創造できると信じて疑わないのである。
(出典)金井壽宏、2006、「働くみんなのモティベーション論」、NTT出版㈱,pp.218-223 をもとに筆者まとめ・修正
(参考文献)
・野田俊作、2016、「アドラー心理学を語る1 性格は変えられる」、創元社
・野田俊作、2017、「アドラー心理学を語る3 劣等感と人間関係」、創元社
・金井壽宏、2006、「働くみんなのモティベーション論」、NTT出版
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