2018.07.19
この度の西日本豪雨災害で被害に遭われた方々へ、心からお見舞い申し上げます。
私の実家は災害に遭った広島県呉市にあり、家族と家屋は無事でしたが手塩にかけた畑が水没し、せっかくの実りも全滅してしまいました。また被災当初は断水により、給水所で水を貰うまで4時間近くかかったそうで、交通網の遮断で未だ多くの労働者が通勤できない状況も続いています。もし、私たちが住むこの首都圏で同様の災害が発生していたならば、さらに大きな被害になっていたことでしょう。
今回の災害による水害(水没)では、多くの人が亡くなられました。世間では垂直避難(注)が正しかったのか等、避難方法についての議論が活発になっていますが、それだけで来るべき災害の教訓となるのか疑問を感じます。私は、ヒトは「なぜ逃げないのか」、「なぜ自分だけは死なないと考えてしまうのか」といった心理面へのアプローチが重要ではないかと考えています。被害に遭われた方がとった行動に注目し、その場面における当事者の心理へのアプローチを試み、そこから得られた教訓こそ、今後災害を経験するかもしれない私たちの態度変容をうながすのではないでしょうか。
このような事故や災害、不祥事におけるヒトの心理面へのアプローチについて対話を行うことを「事前のリスクコミュニケーション」と当コラムにおいて定義させていただき、次回コラムでは西日本豪雨災害をテーマにして、事前のリスクコミュニケーションについて具体的に考えてみます。
(注)「垂直避難」とは、今いる場所から同じ建物内で高い場所へ避難することを言います(例:建物の1階から2階・3階へ避難する)。あともう一つの避難方法として「水平避難」という考えがあり、今いる場所を離れ、より安全と思われる他の場所へ避難することを言います(例:その場から離れ、避難所や高台など安全と思われる違う場所に避難する)。
大森英直 (株式会社ジェイアイエヌ 取締役 リスクコンサルティング担当)
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