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コラム 賢人の思考 ~音楽を聴くということ~
2019.11.18
2019.11.18
石川雄一先生に「音楽を聴くこと」というテーマでコラムを書いていただきました。音楽を通じて、非言語コミュニケーションの重要性を説かれておられます。
弊社でも言葉(言語コミュニケーション)の限界を感じており、現在、非言語コミュニケーションの重要性を伝える各種教育を実施しております(※下記URLご参照)。
私も言葉で従業員に「~お願いしますね」と伝えてもなかなか伝わらないことに悩んでおりましたが、石川先生のコラムを読んで、ようやく理解できました。
みなさんも仕事や家庭など、コミュニケーション(人間関係にも繋がります)での悩みを抱えていませんか?石川先生のコラムから答えを導き出していただければ幸いです。ご一読ください。
※竹下産業の非言語コミュニケーションの取組み事例(下記URL)
https://www.r-station.co.jp/trc/trc_9/
https://www.r-station.co.jp/trc/trc_8/
【著者】
石川 雄一 氏
【プロフィール】
慶應義塾大学経済学部卒業後、東京海上火災保険株式会社(現:東京海上日動火災保険㈱)に入社。主に国内営業畑を歩み、近畿業務推進部長、札幌中央支店長などを歴任。
55歳で自動車メーカー保険代理店の常務取締役となり、経営と人材開発に尽力。
退任後、大型自動車メーカー関連会社参与を経て退職。
2017年に立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科入学し、2019年3月に修士課程修了。MBA(経営学修士・社会デザイン学)。
2019年4月からは同研究科研修生となり、企業組織に関する研究を継続し、セミナー講師など精力的に活動している。
○テーマ 音楽を聴くということ
街中でイヤホンやヘッドホンをつけて音楽を聴いている人を多く見かけます。
最近はCDやウォークマンから、スマホにダウンロードして聴く時代のようです。
でもイヤホンのように鼓膜にダイレクトに届く音は、難聴になる危険が増えるのでご注意を。
ところで音楽好きの皆さんのうち、実際のコンサート会場に足を運ぶ人は何割くらいでしょうか。
人気のライブは常に超満員で、チケットが取れないとも聞きます。
クラシックのコンサートでも、著名なアーティストの場合は満席に近いです。
とは言えコンサート会場に行く人は、音楽愛好家のせいぜい2、3割くらいのものではないでしょうか。
チケットは取りにくいし、それなりの値段がしますね。生の音でなくとも、最近はハイレゾなど高音質で聴くことができますから。
ではヘッドホンなどで聴く音楽と、現場で聴くものとで違いがあるのでしょうか。
誰でも音楽は耳で聴くものだと思っています。
しかしそうなのか、こういう調査があります。
<人間の五感の印象度> 視覚83%、 聴覚11%、 臭覚3.5%、 味覚1.5%、 触覚1.0%
<記憶力> ( 3時間後) (3日後)
・耳から 70% 10%
・目から 72% 10%
・両方から 85% 65%
このデータによれば、人間の五感のうち最も脳に刺激を与えるのは視覚です。そして、耳からだけの情報が3日後に90%消滅しているのに対し、映像を伴った複合記憶は格段に長く脳に刻まれています。
人間は、母親の羊水のなかで外部の音を感じています。
生まれると外部の刺激を体全体で受け止めます。
新生児は外の世界を、まず五感のうちの聴覚、臭覚と触覚で受け入れます。
次に目が開き光を感じ視覚が発達しますが、実は複数の感覚を駆使して、いわば立体的な受容方法で脳に情報を刻んでいきます。
視覚は極めて大きな窓口となり、聴覚との合わせ技によって言葉を覚えるのです。
そして言語能力が発達するにつれ、臭覚、触覚など初歩的感覚は相対的に衰えていきます。
目からだけ、耳からだけの情報が長く残らないのは、複数の感覚を使って情報を脳に刻む本能メカニズムのためなのです。
ライブやコンサートホールに出かけるひとは実感していると思いますが、生演奏の場では、耳だけではなく目と両方を使って聴いています。
80%目で聴いているとも言われています。たとえば歌手は声だけでなく動作で表現するし、楽器の動きや演奏者の様子は、発する音の印象を変化させるほどの力を有しています。
近年は複雑なダンスがセットになり、振り付けの重要性が増していますね。
もはや音源(歌)だけではない、複合パフォーマンスの時代なのです。
ライブコンサートでは、聴衆は立ち上がり、体を使って参加し、音のみならず振動や空気までも全身を使って受けとめています。
生の臨場感とは、耳だけで聴く音楽とは全く異なっているともいえるでしょう。
フルオーケストラが楽器から発する生の音を、直接見て聴いた瞬間に伝わってくる、震えるような感覚を味わいにコンサートに足を運んでほしいものです。
人の五感は新生児で研ぎ澄まされ、言語を取得するにつれて衰えていきます。
すこし話は飛びますが、近年はメールやSNSで意思を伝えることが主流になりました。
自筆の手紙であればぬくもりが感じられますが、メールではそうはいきません。
電話ならまだニュアンスが伝わります。文字情報だけでは対話にはなりません。
対話とは、じかに向かい合い話すことで初めて成立するのではないでしょうか。単一の情報は不完全です。人間は元来、複数の情報の合わせ技で意思を伝達してきたのですから。
人の耳はあてにならない、聞いただけなら3日で消え去る、こうした経験はないでしょうか。
対面して話すときの表情や身振り手振りなど、それらが視覚に訴え相手に伝わるものがある、そうした意味でも直接の対話が極めて重要だと考えています。
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